最近話題となっている「Clubhouse」とは、どのようなサービスでしょうか?今回は、Clubhouseの特徴と使い方をご説明するとともに、他音声SNSの紹介・比較を行います。
話題の「Clubhouse」とは?
Clubhouseとは、米企業によって2020年春から運営されている音声チャットアプリです。日本でも2021年一月頃導入され、文字ではなく音声での会話を楽しめる新しいSNSとして注目を集めています。
Clubhouseの特徴
Clubhouseでは、ユーザーが様々な会話部屋「ルーム」を設置し、各ルーム内で会話し たり聴いたりすることができます。その特徴としては、
- 聴覚に限定したコンテンツ
- ルームの入退室自由
- ルーム内で話し手、聞き手を自由に選べる
- 完全招待制
- アーカイブが残らない
などが挙げられます。
昨今のコロナ禍で、「人と話がしたい/人の声が聴きたい」「zoomは疲れた」という方も多いのではないでしょうか。Clubhouseは聴覚のみに訴求するSNSであり、友人や知らない人と会話することはもちろん、ラジオとして楽しむことも可能です。そのため、手軽に、気疲れしない程度に会話を楽しむことができます。
また、招待されないと登録できない点や、アーカイブが残らない点は、一見不便なようですが、ある程度閉じたコミュニティだからこそ、そこでしか聞けない話の「お得感」や「発言のしやすさ」が魅力となってもいます。しばしば「音声版Twitter」と呼ばれることもあるClubhouseですが、Twitterのような開かれたプラットフォームでは、色々な人が集まるため、昨今は所謂「クソリプ」や「炎上」も目立ちます。Clubhouseには、そういったある種の窮屈さがないため、より気軽にコミュニケーションを行えるのかもしれません。
Clubhouseの使い方
1、アプリをインストールする 2020年2月現在では、iOS版のみリリースされており、Androidユーザーは利用出来ません。
2、アカウントの登録 Clubhouseユーザーに招待してもらうか、あらかじめ登録を済ませておき、誰かに承認されるのを待ちます。いずれの場合も、あなたの電話番号をスマホに登録しているユーザーが必要となります。
3、プロフィールを設定し、知り合いや気になる有名人などをフォローする
4、ルームに参加したり、自分でルームを作成したりして会話を楽しむ
- ルームに入りたい時: ホーム画面に表示されている配信カードをタップする
- ルーム内で発言したい時: 右下にある「Raise hand (挙手)アイコン」をタップし、ホストの許可を待つ
- 聴くだけ参加にしたい時: 画面右下のマイクボタンをタップし、自分の音声をミュートする
- ルームを退出したい時: ピースマークの「Leave quietly(静かに退出する)」アイコンをタップする
- 自分でルームを作成したい時: 画面下の「+Start a room」をタップし、表示された画面で「Let’s go」ボタンをタップする
※利用上の注意点 Clubhouseでの会話はオフレコとなっており、許可のない会話の記録・共有は禁止されています。
「他音声SNS」の紹介
Clubhouseの他にも、様々な音声SNSサービスが発達し始めています。ここでは、「Voicy」「Radiotalk」「REC.」「SPOON」を取り上げ、それぞれの特徴を比較しつつご紹介します。
「他音声SNS」の特徴
- Voicy
出典:Voicy
配信者になるための審査があるので、リスナーはクオリティの高い配信を聴くことが出来ます。特に、ビジネス系のコンテンツが人気で、エンタメ系の楽しい話というよりは、勉強的な要素が強い傾向があります。
- Radiotalk
出典:Radiotalk
誰でもスマホ一台で配信可能で、ブログをラジオにしたような雰囲気です。録音の保存は出来ず、録音したものはその場で配信しなければならないことや、12分の時間制限があることも特徴で、話し手も聞き手も気軽なスタンスでいられます。
- REC.
出典:REC.
比較的若者向けの音声メディアです。効果音が豊富なことやエンタメ系のコンテンツが多いことなど、YouTube的な要素が目立ちます。また、他の音声SNSではアプリ内で収録する必要があるのに対し、REC.は唯一、音声データのアップロードが可能です。
- SPOON
出典:SPOON
こちらも若者人気の高いアプリです。ライブ配信の割合が高めで、特に「歌ってみた」が多く、リスナーとのコミュニケーションが盛んです。ただし、ユーザーが多いため、競争率が高く、注目されるまでは埋もれがちかもしれません。
各サービス比較ポイント
ユーザー層 | ジャンル | 収益性 | ライブ配信 | 相互性 | |
---|---|---|---|---|---|
Voicy | 企業、インフルエンサー | 勉強系 | ○ | × | ○ |
Radiotalk | 若者 | ラジオ系 | ○ | ○ | △ |
REC. | 若者 | エンタメ系 | × | × | ○ |
SPOON | 若者 | 歌ってみた系 | ○ | ○ | ◎ |
まず、収益に関しては、REC.のみ機能がなく(今後実装予定)、RadiotalkやSPOONでは、リスナーからの投げ銭機能で収益を得ることが出来ます。また、Voicyの場合は、パーソナリティがスポンサー企業を放送内で紹介したり、月額課金が必要な限定放送を設けたりすることで、収益に繋がる仕組みとなっています。
ライブ配信はSPOONで目立ちますが、Radiotalkでも2020年9月から実装されています。また、話し手と聞き手の相互性という意味では、ライブ配信有かつ配信中のコメントが可能なSPOONで最も顕著でしょう。VoicyやREC.でも、ライブ配信こそありませんが、コメントは可能です(ただし、REC.でのコメントは各トークに紐付きません)。Radiotalkにはコメント機能がなく、アプリ内での関わりは基本的に「いいね」に限定されますが、例外として、有料アイテムを送る際には、コメントをつけることはできます。
ユーザー層やジャンルについては前述したため省略しますが、このように、メディアごとに様々な特色が見られます。是非、配信・聴取の目的に合わせて選んでみてください。