毎月の精算業務を効率化してくれる経費精算システムですが、多種多様な選択肢があり、何を基準に選べば良いのか迷っている担当者の方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、5つの経費精算システムを取り上げ、その料金や特徴を解説していきます。
経費清算システムとは
経費精算システムとは、経費精算業務を電子化することで、会計にかかる手間や時間を省いてくれるシステムです。めんどうな作業が多くミスや不正も生じやすい経費精算業務ですが、自動仕分け機能やICカードを用いた交通費精算機能、申請や承認の電子化などにより、大幅な効率化を実現してくれます。
楽楽精算
楽楽精算は、国内累計導入社数No.1の経費精算システムで、業界や業種を問わず幅広く利用されています。
出典:楽楽精算
機能や特徴
- 多彩な機能が搭載されている
- カスタマイズしやすい
- サポートが充実している
といった点が特徴的です。
経費精算や自動仕分け、会計ソフトとの連携や振込データ作成などに楽楽精算1つで対応できるほか、スマホ申請・承認、ICカード連携、ワークフロー、電帳法対応、領収書の自動読取りといった便利な機能が豊富に搭載されています。 設定の自由度も高いため、それまでのフローを変えることなくスムーズに導入して自社に適したルールを徹底することができ、会社の規模や制度が変わってもずっと使い続けられます。
また、導入サポートについてはお客様満足度94%を誇り、企業ごとに専任の担当がついて不明点等があれば電話やメールでいつでも的確に対応してくれます。
料金・プラン
初期費用は100000円~、月額費用は30000円~となっており、月額費用は利用ユーザーに応じて変動します。詳細な料金については問い合わせが必要ですが、中小企業から大企業まで利用しやすい比較的良心的な価格と言えるでしょう。
PECEIPT POST
PECEIPT POSTは株式会社BEARTAILが提供する経費精算システムで、スマホを用いた簡単な経費申請・承認が一番のウリとなっています。
出典:PECEIPT POST
機能や特徴
- 2ステップで経費の申請が完了
- 会計ソフトとの連携が可能
- 電子帳簿保存法に対応
といった点が特徴的です。
領収書をスマホで撮影し、専用のポストに投函するだけで申請が完了する上、機械による自動入力ではなく専門オペレーターによる代行入力が行われるため、入力精度が圧倒的に高くなり、確認や修正の手間がかかりません。その後、承認者はスマホを用いて1タップで承認・否認ができ、領収書データの回収、保管、点検、廃棄までが代行されます。
また、「弥生会計」「freee」「MFクラウド会計」など十数個の会計ソフトとの連携が可能であり、SuicaやPASMOのアカウントと連携することで交通費精算を効率化させることも出来ます。
料金・プラン
初期費用は300000円~、月額費用は30000円~となっており、詳細な料金については問い合わせが必要です。ユーザー数無制限となっており、経費精算の頻度に関わらず全従業員にIDが付与されるため、IDがない方のためにこれまでのフローを残したりする必要がなくスムーズな運用が期待できるでしょう。
Concur Expense
Concur Expenseは、6年連続国内売り上げシェアNo.1の経費精算システムで、グローバルな側面が大きく、世界中でもかなり広く利用されています。
機能や特徴
- 豊富な機能とカスタマイズ性
- 様々な外部サービスとの連携が可能
- 経費支出が可視化される
といった点が特徴的です。
「経費精算をなくそう」というコンセプトのもと、ビジネスシーンで利用できる多様な外部サービスとの連携が可能で、Suicaなどの交通系ICカードはもちろんのこと、Uberのようなタクシー配車アプリや宿泊予約サイト、名刺管理アプリの「Sansan」、スマホ決済アプリ「PayPay」、あるいは経路検索やWifiルータレンタルなどと連携することで、経費明細が自動でConcur Expenseへと取り込まれます。
また、標準レポートの提供や投資対効果分析、経費予測といった機能も搭載されているため、経営支出の「見える化」がなされ、今後の経費の最適化にも繋がるでしょう。
料金・プラン
中小企業向けの「Concur Expense Standard」と中堅・大企業向けの「Concur Expense Professional」の2つのプランがあります。Professionalについては問い合わせが必要ですが、 Standardの方は、初期費用0円~、月額費用29000円~で利用することができ、グローバル展開しているような大企業以外にも利用しやすいシステムと言えるでしょう。
Jinjer経費
Jinjer経費は、導入実績11000社以上を誇る経費精算システムで、低コストで経費精算業務の効率化を図ることが出来ます。
出典:Jinjer経費
機能や特徴
- 基本的な機能がしっかり搭載されている
- 他jinjerシステムとの連携が可能
- 充実したサポート体制
といった点が特徴的です。
jinjerでは一つのプラットフォームに人事業務が集約されているため、jinjer勤怠やjinjer人事などと併用することで、情報の一元管理が可能となります。そのため、社内のサービスを抜本的に入れ替える際などに導入して効率化を実現するというのも1つの手でしょう。 機能としても必要なものは十分に備わっており、スマートフォンアプリに完全対応しているなど、便利で使いやすいシステムと言えるでしょう。
また、契約継続率99.4%、サポート満足度91.6%という整ったサポート体制も魅力の1つであり、3つのサポートプランのもと、しっかりとした導入サポートを受けることができます。
料金・プラン
初期費用は100000円で、月額費用は500円/1ユーザーとなっています。ユーザー数に応じて月額費用が決まるため、中小企業や低コストで経費精算システムを試してみたい企業などにもおすすめです。また、経費精算(月額500円)、労務管理(月額300円)といったプロダクトを追加し、必要に応じ組み合わせることでよりお得に利用することも可能です。
ジョブカン経費精算
ジョブカン経費精算は、業界最安クラスで経費精算システムを利用することができる経費精算システムで、導入実績は10000社以上です。
出典:ジョブカン経費精算
機能や特徴
- 基本的な機能がしっかり搭載されている
- 使いやすさを追求したUI設定
- 業界最安クラスの価格設定
といった点が特徴的です。
「シンプル・かんたんな操作性で、誰でもかんたんに利用できる」をコンセプトにしており、例えばインポート・エクスポートがスムーズに行えるなど、申請者・管理者ともに直感的で使いやすい画面設計となっています。
また、機能も豊富に備わっており、ICカードを用いた交通費精算や自動仕分け、電子帳簿保存法への対応のほか、コーポーレートカードやGoogleアカウント、チャットツールやAmazonビジネスといった外部サービスとの連携も可能です。スマホでの利用も可能なため、出張や外出の際にもスムーズに申請・承認作業を行うことが出来るでしょう。
料金・プラン
中・小企業の場合、初期費用は0円で、月額費用は400円/1ユーザーとなっています。更に、ジョブカンワークフロー(月額費用:300円/1ユーザー)と併用すると600円/1ユーザーとなり、よりお得になります。業界最安クラスということで、小規模企業でも導入しやすいシステムと言えるでしょう。大規模企業の料金については要問い合わせです。
各サービス比較ポイント
初期費用 | 月額料金 | 最低利用料金 | トライアル | |
---|---|---|---|---|
楽楽精算 | 100000円 | 30000円〜 | なし | あり |
PECEIPT POST | 300000円~ | 30000円〜 | なし | なし |
Concur Expense | 0円~ | 29000円 | なし | なし |
Jinjer経費 | 100000円~ | 500円/1ユーザー | なし | あり |
ジョブカン経費精算 | 0円 | 400円/1ユーザー | 5500円~/月 | あり(30日間) |
楽楽精算やPECEIPT POSTなどは比較的料金が高いですが、その分機能が充実していたり、長期的な目線で見ると一人あたりの料金は妥当であったりします。とはいえ、初期費用を抑えたい中小企業や小規模企業の場合、jinjer経費やジョブカン経費精算は導入のハードルが低く適切と言えるでしょう。 トライアル期間を設けているサービスもあるので、一度試してから正式に導入してもいいかもしれません。
導入を検討する際には、機能が多ければ多いほど良いというわけではなく、業種や職場環境、企業の規模やフェーズに合わせて必要な機能をしっかり検討することが大切です。 自社に合ったサービスをよく見極め、より一層業務の効率化を図りましょう。