課題から探す

【比較5選】離職防止におすすめのツールを解説!

入社して数年が経ち、ようやく戦力となってきた人材が退職してしまうなど、多くの時間とコストをかけて採用し育成してきた貴重な人材を失うことは、企業にとって大きな損失となります。

人材不足が叫ばれる近ごろ、企業はこうした離職を防ぐための対策を行い、長く定着してもらえるような、働きがいのある職場づくりに取り組むことが重要です。

本記事では、離職防止対策にオススメのツールの特徴や導入のメリットをご説明するとともに、5つの離職防止ツールを比較しつつご紹介いたします。

離職防止ツールとは

そもそも離職防止ツールとは、社員の退職リスクを減らし、職場定着率を向上させるための対策を支援するITシステムのことを指します。

具体的には、社員へ職場環境やモチベーションに関するアンケート調査を行うものや掲示板、社内SNSなどの社内のコミュニケーションをサポートするツール、そして個人の成果に対して社員同士で称賛や報酬を送り合うことができる仕組み、ピアボーナス機能が搭載されているツールなどが挙げられます。

こうしたツールをうまく活用することで、社員のモチベーション向上や職場環境の改善を行うことができ、未然に社員の離職を防ぐ対策を講じることが可能になります。

離職防止ツールの導入のメリット

メリット

社員の離職防止の対策を行うにはツールの活用が効果的であり、離職防止ツールを導入するメリットとして以下の3つのポイントに沿ってご説明いたします。

社員の内面を見える化できる

離職防止ツールでは、社内でアンケート調査を行い、社員個人の仕事に対するモチベーションや職場で抱えている悩み、心身のコンディションなどをデータ化することによって、社員一人一人の状態を把握することができます

人事担当者は、社員のアンケートの回答結果を確認することで、社員が抱えている職場環境に対する不満や離職の予兆に気づくことができ、離職前に個別で面談を実施するなどのフォローが可能になります。

また蓄積されるアンケート結果などのデータを分析することで、社員の離職要因の傾向などの分析も容易となり、職場環境の改善にも繋がるでしょう。

社内のコミュニケーションを活性化

離職の要因のひとつに、「人間関係」が挙げられます。社内で良好な人間関係を築くためにも、社員同士のコミュニケーションを活性化させて、情報共有がスムーズにでき、困ったことがあれば気軽に相談できる風通しの良い職場づくりが鍵となります。

また昨今では新型コロナウィルス感染予防のため、テレワークを取り入れている企業も多いのではないでしょうか。テレワークだと、社員同士のコミュニケーション不足が課題となっていることも事実です。社内のコミュニケーション不足という課題を放置しておくと、社員のメンタル面の不調や離職につながるケースも出てきます。

そこで社内コミュニケーションをサポートする離職防止ツールを導入することで、チャット機能や社内SNSなどで社員同士で気軽にコミュニケーションを取れるようになったり、また社員同士でメッセージを通して、日々の業務や仕事の貢献に対しての評価、賞賛を伝えあうことができるようになり、社員同士のコミュニケーションや交流をより促進することが可能です。

外部からの評価の改善・向上

離職率が高いと、企業のイメージは下がり、世間では「ブラック企業」として認識される可能性が高まります。ブラック企業とみなされてしまうと、既存顧客との取引や新規顧客への開拓といった営業活動に悪い影響を及ぼし、新卒や中途の採用活動においても悪戦苦闘を強いられる状況となりうるでしょう。

また営業などで各顧客に担当をつける場合、前任者が離職し新しい担当者へ変わり、ノウハウや知識がうまく引き継がれていないと、これまで顧客と築いてきた信頼関係が一気に崩れ、終いには顧客離れが生じてしまう場合もあります。

そこで離職防止ツールを活用しながら、まずは社員が働きやすく居心地がよいと思える職場環境へ改善し離職を防ぐことで、外部からの企業イメージや評価も上がり、営業や採用活動にも良い影響をもたらすでしょう。

離職防止ツールの選定ポイント

ポイント

離職防止ツールは世に数多くのサービスが出ております。各ツールによって特徴や機能が異なりますので、実際にシステムを選定する際に押さえておくべき3つのポイントを解説します。

現場での使いやすさ

離職防止ツールは、社員が定期的に利用することが想定されます。社員にとって使いやすい画面仕様か、スマホやダブレットで利用できるのか、チャットツールは気軽かつ簡単に操作ができるのかなど、現場で使う社員の立場になって、使い勝手のよいツールを選びましょう。

料金形態

各社からリリースされている離職防止ツールの料金形態は異なります。基本的には、初期費用と月額利用料が発生いたします。その他必要に応じてオプション機能などをつけることもできます。自社に必要な機能と年間の予算のバランスを見て選定しましょう。また、無料プランやトライアルなどで実際に使用感を確認してみてもよいでしょう。

自社の企業規模にマッチしているか

離職防止ツールによっては、対象としている企業規模が異なるケースもあります。 一般的には、社員規模が50名以上を対象としているツールが多いです。ただ社員数が50名を切る場合でも導入できるツールはいくつかあります。ゆえに社員規模に応じて、どの製品を導入するのが望ましいか事前に確認する必要があります。

離職防止ツールの比較5選

ここからは、主な離職防止ツールを5つほどピックアップし、ご紹介いたします。

タレントパレット

出典:『タレントパレット』

タレントパレットは、株式会社プラスアルファ・コンサルティングが提供するツールで、あらゆる人材データを管理するタレントマネジメントシステムであり、離職防止ツールとしても優れた機能が搭載されています。

特徴・機能

  • 蓄積された離職者のデータから離職傾向を分析
  • 社員の離職予兆をAIでスコア化する仕組み
  • 離職リスクの早期発見をするアラート機能搭載

タレントパレットでは、モチベーションアンケートをもとに、時系列で社員のモチベーションの変化を可視化し、社員一人一人の状態を把握することができます。蓄積した離職者のデータと照らし合わせることで、離職傾向にある社員を早期に発見し、離職前に個別に面談などのフォローアップを行うことができます。

またツールを活用し社員に関するあらゆる情報を集約して、離職危険度をAIでスコア化することで、多様な視点から早期に離職の予兆を察知することができます。

さらに離職の危険をお知らせするアラート機能があるため、離職予兆のある社員へのアプローチの取りこぼしがなくなるでしょう。

料金・プラン

料金プランについては、初期費用と月額費用が発生いたします。月額費用は社員数に応じて変動しますので、基本的に料金についてはお問い合わせが必要です。

無料体験版やデモも申し込み可能です。

カオナビ

出典:『カオナビ』

カオナビは、利用企業者数2,000社、シェアNo.1の実績を誇るタレントマネジメントシステムで、社内の離職防止・定着率向上に寄与するツールです。

特徴・機能

  • パルスサーベイやアンケート機能で社員のコンディションを把握
  • 離職の予兆をマトリクス分析
  • 離職予兆のある社員をピックアップし、現場の社員へ共有

カオナビでは、パルスサーベイやアンケートを定期的に実施してデータを蓄積することができます。また実施したアンケートや調査結果を分析し、社員個人の心身のコンディションを確認することで、コンディションの悪い社員に個別でケアやフォローを行うことができます。

また残業時間などの情報から、離職予兆のある社員を抽出することができる分析機能も兼ね備えており、人事担当者だけではなく、現場の社員にも情報を共有して、離職予兆の社員へ協力してフォローができます。

料金・プラン

  • ストラテジープラン
  • パフォーマンスプラン
  • データベースプラン

プランにつきましては上記の3種類があります。

カオナビは、機能プランとご利用人数で月額料金が決まります。基本的に月額料金についてはお問い合わせが必要です。

無料デモやトライアルも申し込み可能です。

Motify HR

出典:『Motify HR』

Motify HRは、株式会社アックスコンサルティングが提供する離職防止と人材育成の機能を兼ね備えた人事管理ツールです。

特徴・機能

  • エンゲージメントサーベイで社員の働きがいを可視化
  • 新入社員の早期離職を防ぐオンボーディング機能が搭載
  • 社員のコンディションチェック機能

Motify HRのエンゲージメントサーベイを利用することで、テレワークなど対面でのコミュニケーションを取れない社員にもしっかりフォローすることができ、離職リスクの高い社員の早期発見や防止にもつながります。

また調査結果を全社・部署・個人ごとに確認が可能で、改善ポイントが自動で提案され、調査結果をレポートに出力することも可能です。

そしてMotify HRの特徴的な機能がオンボーディング機能です。オンボーディングとは新卒や中途入社の新しいメンバーが会社に馴染めるように、会社からのタスクやコンテンツを配信することができます。こうした仕組みを活用することで、新入社員の早期離職を防ぐ効果があります。

また社内コミュニケーション活性化させるためのメッセージ機能やカンパニーボートなどもあります。

料金・プラン

初期費用は、33万円かかります。

またプランが4種類あり、プラン別に月額で以下の費用がかかります。

プラン 月額費用
スタンダードプラン 440円/1ID
エンゲージメントプラン 880円/1ID
オンボーディングプラン 880円/ID
OKR・1on1プラン 880円/1ID
プレミアムプラン 1,100円/1ID

※表示価格は税込価格となります。

無料トライアルの申し込みも可能です。

Wevox

出典:『Wevox』

Wevoxは、2,100社の企業や団体での利用実績を誇り、社員のエンゲージメントを向上させ、改善活動をサポートする画期的な離職防止ツールです。

特徴・機能

  • エンゲージメントをリアルタイムで可視化
  • AIによるデータ解析と改善ポイントをレコメンド
  • 未来予測AIを活用し、離職予兆の社員へのケア対策

Wevoxでは、1回あたり3分で簡単に回答できるアンケートを実施することができ、アンケート結果はリアルタイムで集計及び分析が行われるため、社員のエンゲージメントを素早く見える化することが可能です。

またAIによるデータ解析と改善ポイントのレコメンドをしてくれる機能があり、即座に職場環境の課題発見や改善対策を講じることが可能です。

また未来予測AIを用いて、離職の予兆がある社員へ優先的に個別面談などのケア対策を実施することができます

料金・プラン

ご利用料金は、1人あたり月額300円~となります。初期費用や最低利用年数の制限もなく、初月は無料で利用可能です。

その他セキュリティ強化、メンタルヘルス予防、高度な分析機能がついているオプションパック(月額300円)もあります。

また1ヶ月間の無料トライアルプランの申し込みも可能です。

Unipos

出典:『Unipos』

Uniposは、ピアボーナスを通じて社内に称賛文化を浸透させ、生産性向上や離職率の改善を実現するツールです。

特徴・機能

  • ピアボーナスに特化したツール
  • レポートやアナリティクス機能が充実
  • チャットツールとの連携が可能

Uniposは、社員同士が仕事への貢献に対して感謝や称賛のメッセージや少額のインセンティブを送り合うことができるピアボーナスに特化したツールとなります。

投稿は全社員がリアルタイムで確認することができ、上司や他部署から見えていなかった仕事への貢献や挑戦などが可視化され、社員のエンゲージメントの向上や改善が期待できます。

またUniposの利用で集まる部署ごとや社員のデータを元にレポートを作成できる機能や蓄積されるデータを分析し、離職要因となっているような組織課題の解決に向けた対策を打つことが可能です。

また普段自社でお使いのMicrosoft TeamsやSlackなどのチャットツールと連携し、Uniposの投稿やタイムラインの確認などが行えるため、複数回のログインをすることなく、スムーズにご利用が可能です。

料金・プラン

初期費用と月額料金が発生いたします月額料金はご利用人数によって変動いたします。 基本的に料金についてはお問い合わせが必要です。

まとめ

社員の離職は人材の流出のみにとどまらず、採用や教育にかかった時間やコストの損出や、残った他の社員の業務負担の増加やモチベーションの低下など企業にとって悪い影響をもたらします。

社員の離職を未然に防ぐためには、社員同士のコミュニケーションを活性化させ、社員の働くモチベーションを高め、風通しのよい職場環境へ整える対策を支援するツールを効果的に活用していくことがよいでしょう。

離職防止ツールは、各社のサービスによって料金プラン、特徴や機能などが異なります。事前に情報収集を行って各種ツールを比較した上で、自社においてどのツールを導入するのが一番ベストか検討してみてください。